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介護とお金

デイサービス週2回の祖母が一人で住む実家——固定費を全部洗い出したら年間37万円だった話

「祖母の介護にかかるお金って、デイサービスだけじゃないんだな」

そう気づいたのは、実家の固定費を全部スプレッドシートに書き出した日のことだった。

88歳の祖母は今、実家で一人暮らしをしている。週2回のデイサービスに通いながら、どうにか在宅生活を続けている。私は遠距離でその実家を管理する立場として、ある日思い立って「実家にかかっている固定費」を全部洗い出してみた。

その結果は、正直、想定より重かった。そして、見直してみたら年間11万5千円節約できた項目もあった。

実家の固定費、全部で年間いくらかかっているか

まず項目ごとに整理してみた。

項目月額(概算)年額(概算)
電気代14,000円168,000円
水道代4,500円54,000円
ひかり電話(固定電話)330円3,960円
家電保証サービス3,900円46,800円
火災保険(年払い・見直し後)約2,100円25,000円
固定資産税(年払い)約6,300円76,000円
合計(月換算)約31,130円約373,760円

月に換算すると約3.1万円。年間で約37万円。

デイサービス代や食費などの「介護直接費用」とは別に、実家という箱を維持するだけで年間37万円以上かかっているという現実だ。

週2回のデイサービス、それ以外の5日間を支えるコスト

祖母が週2回デイサービスに行っている間は、施設のスタッフが見てくれる。費用の負担はあるが、その時間は安心して任せられる。

問題は残りの5日間だ。

一人で実家にいる時間、電気は点く、水は使う、家電は動いている。その「当たり前の日常」を維持するための費用が、上の表の金額だ。電気代が月1.4万円というのは一人暮らしにしては高い。古い家電と断熱性の低い家屋が原因で、これは今後の課題として残っている。

火災保険をJAからネットに乗り換えたら、年間11万5千円浮いた

固定費を洗い出していて、最も驚いたのが火災保険の金額だった。

以前はJAで加入していた。年間保険料は14万円。「昔から入っているから」という理由だけで、何年も見直しをしていなかった。

ところがネット保険に切り替えたところ、同等の補償内容で年間2万5千円になった。

差額は年間11万5千円。10年間で115万円。

「昔から入っているから」という慣性が、いかに高くつくかを実感した瞬間だった。火災保険は「比べてみる」だけで大きく変わる。更新のタイミングを逃さず、必ず見直すことをおすすめしたい。

なお、高齢者が一人で住む家の場合、補償内容に「孤独死特約」や「個人賠償責任特約」が含まれているかも確認しておきたい。ネット保険でも特約で追加できるものが多い。

固定費はクレジットカードに一本化——支払いも管理もポイントも

固定費を整理する中でもう一つ実践していることがある。それが支払いのクレジットカード一本化だ。

電気・水道・保険・サービス料金——実家にかかるほぼすべての固定費を1枚のクレジットカードにまとめている。

これには3つのメリットがある。

  • 支出の把握が簡単:明細を見るだけで今月何にいくら使ったかが一目でわかる
  • ポイントが貯まる:固定費だけでも年間30〜40万円規模の支出になるため、ポイント還元が積み重なる
  • 払い忘れがなくなる:自動引き落としになるので、支払い漏れのリスクがゼロになる

遠距離で実家を管理している立場からすると、「引き落とし確認だけすればいい」という状態を作ることで、管理の負担が大幅に下がる。ポイントはそのまま楽天市場での生活用品購入や、実家への仕送りの補助にも使っている。

クリーンセンターに15回以上通った——「実家の荷物」というもう一つの固定負担

お金の話だけでは終わらない。実家には、もう一つの「重さ」がある。それがモノの多さだ。

祖母が長年暮らしてきた実家には、何十年分もの生活用品、衣類、書類、家具が積み重なっている。私はここ数年、実家に帰るたびにクリーンセンターへの搬入を続けてきた。その回数、15回以上。それでもまだ、終わりが見えない。

クリーンセンターへの搬入は、ただ荷物を捨てる作業ではない。何を残して何を捨てるか。思い出の品、まだ使えるもの、祖母が「まだいる」と言うもの。その判断を繰り返しながら、少しずつ家を軽くしていく。これは感情的にも体力的にも、かなりの消耗を伴う作業だ。

実家のミニマリスト化は「親族を困らせない」最大の準備

なぜ、こんなに時間と体力をかけて実家を片付けるのか。

答えはシンプルだ。祖母が亡くなったとき、残された家族を困らせたくないから。

遺品整理というのは、精神的に追い詰められた状態でやらなければならない作業だ。悲しみの中で、膨大なモノと向き合い、処分業者を手配し、費用を支払う。それを少しでも軽くするために、今のうちから動いておく。実家のミニマリスト化は、相続対策と同じくらい大切な「家族への配慮」だと思っている。

まとめ:実家の固定費を「見える化」して、3つのことを実践した

  • 固定費を全部書き出した→ 年間37万円超が静かに流れていることを把握
  • 火災保険をJA→ネットに切り替えた→ 年間11万5千円の節約を実現
  • 固定費をクレカ一本化した→ 管理が楽になり、ポイントも積み上がる
  • クリーンセンターに15回以上通っている→ 実家を少しずつ軽くしている
  • ミニマリスト化を続ける→ 将来の家族の負担を減らすために

在宅介護を長く続けるためには、「お金の見える化」と「モノの整理」を同時に進めることが大切だ。祖母が元気でいてくれる今のうちに、できることを一つずつやっておく。それが、実家を守るということだと思っている。

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ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。