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相続・実家

相続で発覚した「実家の保険」を見直したら、5年で63万円が浮いた話

母が亡くなった後、スプレッドシートで家計を洗い直したとき、私は愕然としました。

年間15万円——それが、母が黙って払い続けていた保険料の総額でした。

お金の話をすれば父が荒れる。だから母は、誰にも相談せず、ひとりで支払い続けてきた。それは安心のためではなく、「対話を諦めたコスト」だったのかもしれません。

相続後に初めて見えた「保険の実態」

相続手続きを進める中で、母の銀行口座から毎月引き落とされている明細を確認しました。医療保険、生命保険、火災保険、そして地震保険。複数の契約が重なり合い、保障内容が重複しているものも少なくありませんでした。

収入は決して少なくなかったはずなのに、母は常に「お金がない」とこぼしていました。その謎が、ここで解けた気がしました。

リハビリ職として下した「地震保険不要」という決断

私は30代のリハビリ職として、多くの高齢者の生活再建を見てきました。その経験から、築100年の実家に対して、ある決断を下しました。

地震保険の解約です。

「もし地震でこの家が全壊したとき、建て直すのか?」と自問しました。答えは明確にNOでした。

築100年の古民家に建て直しの資金を投じるより、祖母の施設入居費や介護リフォームに充てた方が、家族にとって現実的な出口戦略になる。リハビリ職として多くの高齢者の生活を見てきたからこそ、この判断に迷いはありませんでした。

具体的な保険見直しの内容と節約額

実際に見直した内容は以下のとおりです。

  • 地震保険の解約:年間約5万円の節約
  • 重複していた医療保険の整理:年間約4万円の節約
  • 内容が時代遅れだった生命保険の切り替え:年間約3万5000円の節約

合計で年間約12万6000円、5年間では63万円が手元に残る計算になります。

浮いた63万円の使い道——「守り」から「育て」へ

この63万円を、ただ貯蓄するのではなく、新NISAの積立投資に回すことにしました。年間12万6000円を年利4%で5年間運用すると、複利効果も含めて約69万円になります。

過去:根拠のない不安のために、年15万円を消費する。
現在:浮いた資金を運用し、家族の「次の居場所」を作るための資産に変える。

これは、かつて無秩序だった我が家に対する、長男としての「数字による反撃」です。

実家の保険見直し——まず確認すべき3つのポイント

  1. 保険証券をすべて一覧化する:銀行の引き落とし明細から洗い出す
  2. 保障内容の重複をチェックする:医療保険や死亡保障が重複していないか
  3. 「家の将来」を先に決める:建て直す気がない家の地震保険は不要な場合も

お金の話を避けてきた結果、母は15年以上、必要以上の保険料を払い続けていたかもしれません。相続は辛い経験でしたが、それが家計を透明にする唯一のきっかけになりました。

もし今、実家の保険を誰も把握していないなら、今日から始める価値があります。

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ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。