📌 訪問リハビリ現場で何度も目撃してきた「準備していなかった家族」の話

本記事は介護や相続の現場で見てきた「うちは大丈夫」が崩れる5つのパターンを整理した実例ガイドです。

訪問リハビリの現場で1,000件以上の家庭と関わってきて、私は1つの法則に気づきました。

それは——「うちは大丈夫」と言うご家族ほど、後で大きく揉めたり、家計が崩れたりするという事実です。

逆に、心配症で「準備しすぎでは?」と思うご家族のほうが、いざという時に静かに乗り越えていきます。

本記事では、訪問リハビリの現場で実際に目撃してきた「うちは大丈夫」が崩れる5つのパターンと、今すぐできる予防策をまとめます。

パターン①:「親はまだ元気だから」と認知症対策をしない

「うちの親は頭がしっかりしてる」「認知症なんてうちには関係ない」——よく聞く言葉です。

でも、85歳以上の半数以上に何らかの認知症の症状が出ると言われています。「自分の親は例外」と思った時点で、対策が止まります

現場で見たのは、認知症が進んでから慌てて家族信託や成年後見の相談に来る家族。判断能力が落ちた後では、親本人の意思で選べる選択肢が一気に減ります

パターン②:「兄弟は仲がいいから揉めない」と思い込んでいる

これが最大の勘違いです。仲が良い兄弟ほど、相続では揉めます

理由は、「言わなくても分かるはず」「あいつは譲ってくれるだろう」という暗黙の期待が、実際の場面で裏切られるからです。

27歳で母を亡くした自分の経験で言えば、それまで毎年正月に集まっていた兄弟3人が、相続を巡って1年半口をきかなくなりました。

「仲がいい」と「お金で揉めない」は、まったく別の話です。

パターン③:「親の貯金は知らない、聞きにくい」と放置する

「お金の話は失礼」「親が嫌な顔をする」——気持ちは分かります。

でも親が倒れた後、「あれ、通帳どこ?」「年金はいくら?」「保険は何に入ってる?」と慌てて探し回るご家族を何度も見ました。

親が認知症になったり亡くなった瞬間に口座は凍結されます。書類の在りかが分からないと、葬儀費用すら引き出せません。

聞きにくいなら「お金の話」ではなく「もしもの時に困らないために」と切り口を変えるだけで、親も話しやすくなります。

パターン④:「介護保険があるから安心」と勘違いしている

介護保険1割負担でも、現場の家庭では月数万〜十数万円の介護関連支出が普通に発生します。

デイサービス・訪問介護・福祉用具・通院・おむつ・家族の交通費——保険でカバーされるのはほんの一部です。

「保険があるから親の年金で足りる」と思って準備せずに介護期に入り、子世代が補填を始めて家計が苦しくなる——このパターンが本当に多いです。

パターン⑤:「自分は大丈夫」と思っている子世代の準備不足

子世代側にも「うちは大丈夫」があります。

自分の貯金、保険、住宅ローン、子の教育費——介護が始まるに整理しておかないと、いざという時に「親の介護を辞退するか/自分の家計を犠牲にするか」の二択を迫られます。

介護離職で消える生涯所得は1,300万円とも言われます。「親が倒れる前」の準備が、子世代の人生も守ります。

「うちは大丈夫」を「うちも準備中」に変える3つの会話

  1. お盆や正月に「もしもの時の連絡先」だけ確認する:いきなり相続の話ではなく、入院連絡先・かかりつけ医・保険証の場所から
  2. 親の家にある「重要な紙」の場所を聞く:通帳・印鑑・保険証券・年金証書・固定資産税通知
  3. 兄弟LINEで「親が倒れたらどうする?」を1回話題にする:結論を出さなくていい、話題に出すだけで意識が変わる

3分でいい。まずは話題に出すこと自体が「準備の始まり」です。

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✍️ この記事を書いた人

ゆるり|訪問リハビリ専門職

現場で1,000人以上のご家族と関わってきた訪問リハビリ職。27歳で母を亡くし、密葬60万円・相続登記45万円・兄弟3人で揉めた相続を経験。

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ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。