📌 介護保険の住宅改修給付(20万円)を最大限使う方法

本記事は2026年4月時点の制度概要を一般情報として整理したものです。実際の申請はケアマネージャー・市区町村窓口にご確認ください。

「親の介護が始まって、家のバリアフリー改修を考えている」

「介護保険で20万円の補助があるって聞いたけど、どう使えばいい?」

訪問リハビリの現場で、ご家族からよく聞かれる質問です。使える条件・使い方・注意点を1ページで整理します。

介護保険の住宅改修費——20万円給付の基本

  • 給付額:要支援・要介護認定を受けた本人の住宅改修に20万円まで(自己負担1〜3割)
  • 支給は1人につき生涯20万円まで(要介護度が3段階以上上がるとリセット)
  • 事前申請が必須(事後申請は原則不可)
  • 対象:要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受けた本人が住む家

対象になる工事6種類

  1. 手すりの取り付け:玄関・廊下・階段・浴室・トイレ
  2. 段差の解消:スロープ設置、敷居の撤去、玄関の上がり框の改造
  3. 滑り防止・移動円滑化のための床材変更:畳→フローリング、滑りにくい床材へ
  4. 引き戸等への扉の取替え:開き戸→引き戸、レバーハンドル化
  5. 洋式便器等への取替え:和式→洋式、暖房便座への変更
  6. その他、上記5項目に付帯して必要な工事:下地補強、給排水工事など

使える人・使えない人

使える人

  • 要支援・要介護認定を受けている本人
  • 住民票がある住宅を改修する場合
  • 賃貸でも家主の許可があれば対象(撤去原状回復は別)

使えない人・ケース

  • 認定を受けていない人(先に認定申請を)
  • 住民票がない別宅(実家でも親の住民票がそこにあれば対象)
  • 新築・大規模リフォームの一部としての改修(施設入居予定の家)
  • 事後申請(工事後に気づいた場合)

申請の5ステップ

  1. ケアマネに相談:必要性の判断、業者紹介、書類作成のサポート
  2. 住宅改修理由書の作成:ケアマネが作成、市区町村に提出
  3. 市区町村への事前申請:理由書、見積書、工事前の写真など
  4. 承認後に工事:承認前に着工すると給付対象外
  5. 工事後に支給申請:工事後の写真、領収書、請求書を添付

20万円を最大限使う3つの戦略

① 「将来の悪化」を見越した改修

今は要支援2でも、将来要介護3、4まで進む可能性を見越した改修を。たとえば:

  • 手すりは「歩く時用」だけでなく「立ち上がる時用」も
  • トイレの段差解消は車椅子対応まで
  • 浴室の滑り防止は将来の入浴介助まで

② 「住宅改修費+福祉用具レンタル」の併用

手すりは住宅改修で固定、ポータブルなものはレンタル。可動性の高いものは購入よりレンタルが結果的に安いことが多いです。

③ 自治体の追加助成も併用

市区町村独自の住宅改修助成制度がある場合あり。介護保険の20万円とは別に追加で20〜50万円補助が出る自治体も。ケアマネに「うちの市の追加助成は?」と必ず確認を。

よくある失敗パターン

  1. 事前申請を忘れて工事してしまう:給付対象外。必ず承認後に着工
  2. 業者選びを焦って失敗:ケアマネ経由で複数社見積もりを取る
  3. 工事範囲を欲張りすぎる:20万円超過分は全額自己負担
  4. 本人がいない時に工事:本人の意向を確認しないと使い勝手が悪くなる

訪問リハビリ職として伝えたいこと

介護リフォームは「いま必要なもの」だけでなく、「半年後・1年後の体の変化」を見越して設計するのが鉄則です。

現場で何度も見てきたのは、要介護2の時に手すりだけ付けて、要介護4になったタイミングで車椅子対応の追加改修ができず困るケース。

ケアマネと訪問リハビリ職、両方の意見を聞きながら設計するのが、後悔のない改修につながります。

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✍️ この記事を書いた人

ゆるり|訪問リハビリ専門職

現場で1,000人以上のご家族と関わってきた訪問リハビリ職。住宅改修の打合せに何度も同席してきた経験から、「使える制度」を正しく使う方法を発信中。

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ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。