【保存版】認知症が始まる前に親と話しておきたい「お金の地図」7つの項目——訪問リハビリ職が現場で勧める家族ノート
訪問リハビリの現場で何度も聞いた言葉があります。
「親が認知症になってから、通帳がどこにあるか分からなくなった」
「亡くなった後に、入っている保険を探すのに3か月かかった」
「年金の振込口座も知らなかった」
これらは全部、親が元気なうちに「聞いておけばよかった」という後悔の言葉です。
でも、「お金の話」は親に切り出しにくい。気持ちは分かります。私自身、母が亡くなる前に何も聞けなかった一人です。
本記事では、親が元気なうちに作っておきたい「お金の地図」7項目と、3分で切り出せる会話のコツをまとめます。
「お金の地図」7つの項目
① 預貯金(銀行・支店・口座種別)
銀行名・支店名・口座種類(普通/定期)・通帳の保管場所。暗証番号は書かないこと。番号は親本人だけが知っていればよく、家族は「在りかが分かる」だけで十分です。
② 年金(種類・受給額・振込口座)
国民年金/厚生年金/遺族年金などの種類、月額、振込口座。年金事務所からの「ねんきん定期便」を一緒に見るだけでOK。
③ 保険(生命・医療・がん・損害)
加入している保険会社・保険証券の保管場所・受取人。不要な保険を解約する判断にも使えます。私は母の死後に確認して、半分が不要な保険だったと気づきました。
④ 不動産(自宅・実家・土地)
名義人(実は祖父名義のままだった、というケース多数)、固定資産税通知の保管場所、住宅ローン残高、火災保険。2024年から相続登記が義務化されたので、名義確認は早めに。
⑤ 証券・投資(株・投信・NISA)
証券会社・口座番号・取引先。NISA口座は本人以外の家族が運用できないため、認知症が進む前に「どうしたいか」を聞いておくことが大切。
⑥ 借金・連帯保証・ローン
住宅ローン・自動車ローン・カードローン・連帯保証。これは特に重要。借金を知らずに相続すると、相続放棄の3か月期限を過ぎて単純承認になり、子世代が背負うリスクがあります。
⑦ かかりつけ医・お薬手帳・健康保険証
主治医・通院先・服薬中の薬・アレルギー・延命希望。救急搬送される時に必要な情報。冷蔵庫に貼っておく家庭も増えています。
切り出し方の3つのコツ
① 「もしもの時に困らないために」と前置きする
「相続の話」「お金の話」と言うと身構えられます。「お父さん(お母さん)が倒れた時、私が困らないために、最低限の場所を教えてほしい」と切り出すと、断られにくいです。
② 一気に全部聞こうとしない
7項目を一度に聞こうとすると親も疲れます。お盆や正月、誕生日などのタイミングに1〜2項目ずつ、3-4回に分けて聞くのが現実的です。
③ 親が「書きたくない」項目は無理しない
「暗証番号は書かない」「金額の細部は書かない」など、親が嫌がる項目は飛ばしてOK。場所と存在が分かるだけで、家族の負担は劇的に減ります。
「お金の地図」を保管する場所
- 市販のエンディングノート:書店で1,500円前後。書き方ガイド付き
- 無料テンプレート:自治体や金融機関が配布しているA4 1枚タイプもあり
- 家族で共有できる場所:金庫の中、本棚の決まった場所、リビングの引き出しなど。家族全員が場所を知っていることが重要
27歳で母を亡くした自分が痛感したこと
私は母が亡くなる前、何も聞いていませんでした。
結果、葬儀の翌日から銀行・証券会社・保険会社・市役所・年金事務所をぐるぐる回る日々。母が几帳面な人で、書類は綺麗に整理してくれていたから救われましたが、それでも3か月以上かかりました。
もし「お金の地図」が1枚あれば、その3か月を悲しむ時間に使えたはずです。
親が元気なうちに、3分でいい。「もしもの時、困らないように、場所だけ教えてほしい」——この一言から始めてみてください。
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✍️ この記事を書いた人
ゆるり|訪問リハビリ専門職
現場で1,000人以上のご家族と関わってきた訪問リハビリ職。27歳で母を亡くし、密葬60万円・相続登記45万円・兄弟3人で揉めた相続を経験。
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