👨‍⚕️ 訪問リハビリ職・ゆるりからの問いかけ

「介護保険があるから安心…
でも費用って実際いくらかかるの?」

「1割負担だから大丈夫」と思っていた家族が、毎月の請求書を見て青ざめる場面を何度も目にしてきました。介護保険でカバーできない費用が想像以上に多いのが現実です。

📋 この記事の結論(PREP法で整理)

結 論

介護保険の1割負担でも、月の実費は平均8〜15万円になることが多い。訪問リハビリ・デイサービス・介護用品・おむつ代・家事援助の自費分が積み重なります。

理 由

介護保険の支給限度額を超えた部分は全額自己負担。さらに食費・居住費・介護用品は保険適用外。特別養護老人ホームの入所待ちが数年かかるケースも多く、在宅介護期間が長引きがちです。

実 例

担当する80代患者の月間介護費用明細:訪問リハビリ(1割)3,200円+デイサービス(1割)18,000円+介護用品自費12,000円+ヘルパー食費等6,000円=月39,200円の実費。年換算47万円超。

再結論

在宅介護の現実的なコスト計算を記事内の一覧表で確認してください。「まさかこんなにかかるとは」と後悔しないための数字です。

「介護保険があるから安心」と思っていませんか?訪問リハビリ職として多くのご家庭を訪問してきた私から見ると、「1割負担でも家計を圧迫するケース」は決して珍しくありません。この記事では、現場で見てきた介護費用のリアルと、老後資金準備の必要性をお伝えします。

「1割負担」でも月にいくらかかるのか?

介護保険の自己負担は原則1割(所得によって2割・3割)です。「1割なら安い」と思われがちですが、複数のサービスを組み合わせると月5〜15万円になることもあります。

サービス内容週の利用月額自己負担(1割)
訪問介護(身体介護)週5回約8,000〜12,000円
訪問リハビリ週2回約2,400円
通所介護(デイサービス)週2回約6,000〜10,000円
福祉用具貸与(車椅子等)月額約1,000〜5,000円
合計(例)約17,400〜29,000円

月3万円の自己負担が12ヶ月続けば年36万円。5年間では180万円になります。介護保険でカバーされない食費・居住費・おむつ代・介護用品も加わると、さらに膨らみます。

現場で見た「お金に苦しむご家庭」の実態

私が訪問しているご家庭でよく見るパターンをお伝えします。

パターン①:年金だけでギリギリの一人暮らし高齢者

月14〜15万円の年金で一人暮らしをしている場合、介護費用が月3〜5万円加わると、手元に残るのは月9〜10万円。家賃・光熱費・食費を出すと赤字になるケースがあります。「サービスを減らしたい」とおっしゃるご利用者様の声を何度も聞いてきました。

パターン②:親の介護費用を子どもが負担する

親の資産が少ない場合、子どもが月5〜10万円を仕送りするケースも珍しくありません。子ども自身が住宅ローンや子育て中だと、家計が一気に厳しくなります。

パターン③:「お金がない」で必要なサービスを断る

本来なら週3回のリハビリが必要でも「お金がかかる」という理由で週1回に減らされることがあります。その結果、回復が遅れ、最終的には入院・施設入所となってかえって費用が高くつくというケースを何度も見てきました。

2割・3割負担になるのはどんな人?

2026年現在、以下の所得水準の方は2割または3割負担となります。

負担割合対象(65歳以上の場合)
1割合計所得金額160万円未満 / 年金収入+その他所得が単身280万円未満
2割合計所得金額160万円以上280万円未満(単身年収280〜340万円相当)
3割合計所得金額220万円以上(単身年収340万円以上)

3割負担の場合、1割のケースと比べて毎月の自己負担が3倍になります。高所得な現役世代が老後もそのまま高所得なら、介護費用も非常に高くなる点を意識しておく必要があります。

老後資金準備の「現実的な目標額」

現場で見てきた経験をもとに言うと、介護が必要になってからでは遅い。50代までに「介護費用分の備え」を別途作っておくことが重要です。

介護シナリオ必要な老後資金の目安
介護不要・健康長寿(最良のケース)生活費不足分のみ(1,000〜2,000万円)
在宅介護5年(要介護2〜3)生活費不足+介護費300〜600万円
在宅介護10年(要介護3〜4)生活費不足+介護費600〜1,500万円
施設入所5年(有料老人ホーム)生活費不足+施設費900〜1,800万円
施設入所10年(有料老人ホーム)生活費不足+施設費1,800〜3,600万円

準備する手段:新NISA・iDeCoで「育てる」

銀行の定期預金では年0.1%以下の利息しかつきません。インフレが続く環境では実質的に目減りします。老後資金は新NISAやiDeCoで「育てる」ことが今の時代の常識です。

例:月3万円を年利5%で20年間積み立てた場合

  • 元本:720万円
  • 運用後の総資産:約1,233万円
  • 増加分(利益):約513万円(全額非課税・新NISA利用時

この513万円が介護費用の「万が一の備え」になります。

まとめ:「介護保険があるから大丈夫」は危険な楽観

介護保険は強力な制度ですが、全額カバーはしてくれません。現場で見てきた多くのご家庭が「もっと早く備えておけばよかった」と後悔しています。

老後のお金の準備は「いつかやろう」ではなく、今日から少しずつ始めることが何より大切です。まずは新NISAの口座を開いて、月1万円からでも積み立てを始めてみてください。

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ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。