認知機能が落ちた親に、クレカを使わせ続けた結末
ゆるり
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「これ、お母さんが頼んだのよ」と娘さんは言った
玄関に届いていたのは、通販の段ボール箱5個。中は、浄水器、羽毛布団、健康食品、サプリメント、電気マッサージ器。
合計請求額37万円。「見本を1回お試し」のはずが、定期購入に切り替わっていた。
80代の利用者さんは、はっきり覚えていなかった。「優しいお兄さんが、電話で相談に乗ってくれて……」
認知機能が少し落ちた親にクレカを持たせ続けると、こういう事故が起きる。この記事は、カード事故を防ぐ5つの対策を、現場目線でまとめたもの。
🦉うめさん
認知症の親のクレジットカード、使わせ続けていいものかどうか…迷っています。
🛡️まもるくん
放置しておくと後で家族が大変な思いをすることがあります。実際に起きたトラブルを見ながら考えましょう。
結論:クレカは「認知の衰え」を最も早く現金化する
- 訪問販売・電話勧誘の標的になる
- 通販の「定期購入」に切り替わっていることに気づけない
- 既に被害額の統計:80歳以上のカード関連トラブル相談 年1万件超(国民生活センター)
- クーリングオフは知らないと8日間で時効
まず知っておくべき:「8日間ルール」と「無期限取消」
特定商取引法(クーリングオフ)
- 訪問販売:8日間以内
- 電話勧誘販売:8日間以内
- 通信販売:原則対象外(返品特約による)
- 認知症等で意思能力がなかった場合:期間無関係で取消可
民法
- 意思能力を欠いた契約:無効(民法3条の2)
- 成年後見申立中・認知症診断書があれば、長年前の契約も取消の可能性
対策1:クレカの利用限度額を「月5万円」に下げる
多くのカード会社は、電話1本で利用限度額の変更に応じる。本人または家族(委任状あれば)が申請可能。
- 月5万円:通販ができないレベル
- 月10万円:最低限の買物は可能
- 月30万円以上:事故リスクあり
「不便を受け入れる」ことが、数百万円の事故を防ぐ。
対策2:利用通知メール・SMSを家族のスマホにも送る
カード会社の多くは、利用通知を複数アドレスに送れる機能がある。
- 使った瞬間にメール/SMS通知
- 家族の目が「1時間以内」に届く
- 不正利用・不審購入を早期発見
親の同意を得て、家族のメールを登録。これだけで事故の8割は防げる。
対策3:「家族カード」または「本人カード返還+別手段」に切替
パターンA:家族カード+本人カード引き上げ
- 家族が本会員、親が家族カード
- 利用限度額を家族が一元管理
- 明細は家族の住所に届く
パターンB:本人カード解約+プリペイド/デビットに切替
- 入金分しか使えない=上限管理が完璧
- au Pay プリペイド、Kyash、バンドルカードなど
- ネットショッピングは最小限
対策4:通販サイトの「自動継続」を全部外す
認知機能が落ちた親の家に、毎月届く定期購入品を全部チェック。
対策5:成年後見・任意後見の準備
すでに認知症の診断があるなら、成年後見制度の申立てを検討。後見人が財産管理の権限を持つ。
まとめ
認知機能が落ちた親のクレカは、早めに対処することで大きな被害を防げる。利用限度額の引き下げ・家族への通知設定・カード切替の3ステップから始めてほしい。
ABOUT ME
ゆるり
リハビリ職の長男。片道2.5時間の距離にある実家で、88歳の祖母の介護と母の相続に向き合っています。看護師だった母が一人で守り続けた家と家族を、今度は自分が守る番だと思っています。母の遺産を新NISAや高配当株で運用しながら、介護・仕事・家族の思い出を両立させるための試行錯誤を、同じ悩みを持つ方へ届けます。